ケモカインCXCL1、CXCL8の発現上昇が見られるSMAD4ノックダウン大腸癌細胞株のSW837をヌードマウス皮下に接種したモデルをもとに、原発巣モデル転移モデルで野生株群と比較して腫瘍増大能や転移能が促進されるかどうか検討中。腫瘍組織におけるCXCL1、CXCL8の 発現と、固有のケモカイン受容体CXCR2陽性骨髄球の腫瘍周囲集積程度を免疫組織染色にて検討し、コントロール群との間に差異があるかを検証した。 また、ヒト原発大腸癌切除標本を用いて同様の発現を免疫組織染色にて検証。CXCL1とCXCL8に関しては免疫組織染色と患者血液サンプルを用いたELISA法にて検証中し、これらケモカインのデータをまとめ、当科大学院生の尾川医師によりClinical Cancer Research誌に投稿した(Clin Cancer Res. 2019 May 1;25(9):2887-2899. doi: 10.1158/1078-0432.CCR-18-3684)。 また、ケモカインCCL15の大腸癌患者における術前・術後での検討に関しては、患者からの血液データ採取を継続中である。
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