古細菌由来のタンパクから成るナノ粒子を用いた可変型ドラッグデリバリーシステム(DDS)を使い、ガドリニウムMRI造影剤を結合させてルシフェラーゼ発現膵癌自然発癌マウス(KPCLマウス)での腫瘍微小環境を含めた体内分布を観察した。このDDSは容易に粒子サイズを調整することができ、DDSのサイズによって異なる分布、集積を示したことから、より効果的なDDSのサイズを見出すことができた。また、膵癌の高い治療抵抗性の原因の一つと考えられている豊富な間質組織を、一部ではDDSが貫通している様子が観察され、造影剤としてのみならず、治療薬のDDSキャリアとしても有用である可能性が示唆された。
|