研究課題
若手研究(B)
近年、組織工学を応用した細胞治療が様々な分野で行われている。しかし、腐食性食道炎や放射線化学療法後などの高度炎症環境下では治療効果が期待できない。治療効果を向上させるには、細胞生物学的解析に基づいた新たな技術開発が必要である。本研究で炎症性変化時における抗炎症性サイトカインの効果が確認できた。特異的な遺伝子導入に関しては、導入効率や上皮細胞の増殖に与える影響が確認中であり、最適な導入法を検討中である。
細胞治療
これまでの治療学は病巣を切除するのみであり、治癒に関しては、生体の反応に委ねていた。そのため、一定の確立で合併症が発症してしまう。細胞治療、再生医療は治癒を促進できる治療法として注目されている。本研究により、抗炎症性因子が創傷治癒に与える影響が示唆された。低侵襲治療の基盤となる理論が確認できたため、創薬の基盤となるだけでなく、細胞治療として新たな医療となる可能性が示唆された。