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2018 年度 実施状況報告書

腹部大動脈瘤発症におけるLOX-1の役割についての検討

研究課題

研究課題/領域番号 17K16595
研究機関愛媛大学

研究代表者

末廣 千佳  愛媛大学, 医学部附属病院, 医員 (00770356)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワード腹部大動脈瘤 / LOX-1 / アンジオテンシンⅡ
研究実績の概要

腹部大動脈瘤におけるLOX-1(lectin-like oxidized LDL receptor-1)の役割を検討するため、ApoE KO マウス、ApoE/LOX-1 WKO マウスを用いて、アンジオテンシンⅡ・高脂肪食投与による 腹部大動脈瘤モデルを作製し、腹部大動脈瘤の発生率、最大血管径、動脈瘤の形態の違いを検討中である。データのばらつきがあり、薬の量を調整したり、Littermateを使用するなどしたが、安定せず、LOX-1 WKO マウスのgenotypingを行ったところ、WKOではなくheteroであることが判明したため、WKO マウスを得るためにマウスの交配を行い増やしているところである。
腹部大動脈瘤形成における LOX-1の役割が明らかになれば、LOX-1をターゲットにした腹部大動脈瘤の発症や進展を抑制する治療薬開発への期待が高まり、腹部大動脈瘤患者の治療戦略を確立する上で大きな意義を持つものと期待されるが、進捗状況はかなり遅れているのが現状である。
腹部大動脈瘤形成にLOX-1の関与が乏しかった場合を考慮し、マウス腕頭動脈でのプラーク破綻モデルを作成し、プラーク破綻におけるLOX-1の関与の検討も行っているところである。結果、ApoE KOマウスに比べ、ApoE/LOX-1 WKOマウスではプラーク破綻が有意に抑制されていた。ApoE KO マウスに比べ、ApoE/LOX-1 WKOマウスの腕頭動脈プラークにおけるマクロファージの浸潤やMMP活性は有意に抑制されており、また、胸部大動脈壁におけるマクロファージの極性、M1(炎症性)/M2(抗炎症性)比は有意に低下していた。以上のことより、LOX-1がプラーク破綻に密接に関与している可能性が示唆された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

genotypingを行ったところ、ApoE/LOX-1 WKO マウスがheteroであることが判明したため、交配によりWKOマウスを得て現在増やしているところである。

今後の研究の推進方策

WKOマウスが増えてきたところで、アンジオテンシンⅡ・高脂肪食投与による 腹部大動脈瘤モデルを作製し、腹部大動脈瘤の発生率、最大血管径、動脈瘤の形態の違いを検討する。
平成29年度の段階で、マウス腕頭動脈でのプラーク破綻モデルを作製し、プラーク破綻におけるLOX-1の関与の検討を行っていたが、その際用いたApoE/LOX-1 WKO マウスもheteroである可能性があるため、再度検討を要する。

次年度使用額が生じた理由

研究が予定より遅れており、物品の購入や学会発表の旅費に使用できていないため。今後、実験を遂行していき、物品の購入や学会発表の旅費に充てる予定である。

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公開日: 2019-12-27  

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