研究実績の概要 |
引き続き,胎齢15日・17日・19日・生後0日・7日のラット肺組織を用い,ラット肺組織におけるbipotential細胞の局在を免疫蛍光染色にて同定を進めている.当初染色が不良であり,Podoplanin/Sftpcの二重染色による共陽性細胞を同定することができなかったが,プロトコールの変更と,一次抗体の変更および,標識済み一次抗体を用いることで,十分な染色と,bipooetntial細胞の同定に至っている.安定した染色が得られるようになっており,多くのbipotetial細胞を有する胎齢15,17,19日の肺組織それぞれをdonor組織として移植する開始している.移植の手技は安定的に行うことができ,ドナーも生着し,各タイムポイント(1・3・7・14・28日)でサンプル採取を行っている。おおむね集まってきているが,まだすべてのタイムポイントで揃っておらず今後進めていく予定である。一方で,移植片内でのbipooetntial細胞の分布解析や,移植片内での肺の分化(TTF-1, CCSPなど)やEMT(Wnt7b, Wnt5a, FgfR2, Snail1, β-cateninなど)に関与する転写因子の免疫染色およびRT-PCRによる遺伝子解析には至っていない. また,採取した胎仔肺組織からRNA抽出を行っており,Pdpn/Sftpcに加えてAger/Aqp5/Muc1/Sftpb/Abca3/Lyz2といった1型,2型肺胞上皮細胞に特徴的な遺伝子群のプライマー作成を行い,経時的変化をreal-time RT-PCRでの評価を開始した段階である. 並行して胎齢期のラット肺を用いて細胞のフローサイトメトリー解析も進めているが,バックグラウンドが高くソーティングに難渋している.今後はアイソタイプコントールを用いて適切なgateを設定する予定である.
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