研究課題
もやもや病の感受性遺伝子として近年報告されたRNF213遺伝子についての解析を行った。RNF213遺伝子内の1塩基変異p.R4859K (c.14576G>A, rs112735431)が東アジア人もやもや病患者の創始者変異として報告されたことに加え、同変異が動脈硬化性の頭蓋内動脈狭窄(Intracranial atherosclerosis: ICAS)にも関連することを我々は報告してきた。もやもや病患者、ICAS患者、コントロール例においてRNF213内の全エクソン領域の遺伝子変異解析を行い、p.R4859K以外の頭蓋内動脈狭窄関連変異の有無を検討した。その結果、統計学的な関連解析においてもやもや病・ICASともp.R4859Kが最も強く関連する変異として確認された。これに加え、疾患に関連するRNF213中のレアバリアントの候補を3つ同定した。p.R4859Kは一般の2%に存在することが知られているが、疾患発症には別な因子が存在する可能性があり、p.R4859Kを有する頭蓋内動脈狭窄120例のエクソーム解析を行い、既存のデータベースとの比較により、候補遺伝子を同定した。またp.R4859Kを有しない頭蓋内動脈狭窄の遺伝的要因を明らかにするために、全ゲノム領域関連解析を計画しており、約400例の頭蓋内動脈狭窄のSNP typingをおこなった。
すべて 2018
すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件) 図書 (1件)
Journal of Stroke and Cerebrovascular Diseases
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