研究課題
平成30年度は脳動静脈奇形・硬膜動静脈瘻の三次元血管撮影によって得られた高精細なCT-like imageデータを治療計画ソフト(ガンマプラン)にインストール、更に定位的CTをベースとして正確なレジストレーションを行う方法を考案し、定位放射線治療学会機関誌『定位的放射線治療』22;23-33,2018に掲載された。また本手法を細部にわたり紹介したtechnical reportを作成、Am J Neuroradiol (AJNR).2018,39(10);1867-1870に掲載された。平成31年度は、本手法の利点を明確にすべく、治療計画にどのような差異が見られるかを後方視的データを用いて解析した。二人の独立したガンマナイフ治療医がそれぞれ、まず従来のやり方で治療計画を作成し、続いて本手法を用いた新しいやり方で別個に治療計画を作成した。Referenceとなる病変範囲は、放射線読影に長けた放射線治療医が独立してセグメンテーションを行った。これらを用い、真の病変範囲から治療計画がどの程度逸脱しているかを、「undertreated volume ratio」「overtreated volume ratio」「conformal index」という既知の放射線治療計画の精確性評価指数を用いて統計解析を行った。結果として本手法により全指数が改善することが示され、この結果はLeksell International Gamma Knife Society Meetingでのシンポジウムにて発表の機会を得、Next Generation Gamma Knife Surgeonの一人として選出された。更に症例数を増やし、連続25例に対して同様の解析を行った結果がJ Neurosurg. 2018,129(Suppl1);17-25に掲載された。
すべて 2018
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)
American Journal of Neuroradiology
巻: 39 ページ: 1867~1870
https://doi.org/10.3174/ajnr.A5763
Journal of Neurosurgery
巻: 129 ページ: 17~25
https://doi.org/10.3171/2018.7.GKS181565
定位放射線治療
巻: 22 ページ: 23~33