研究成果の概要 |
膠芽腫個体間の遺伝子変異の不均一性や、その予後マーカーとしての意義を検証すべく、本邦の膠芽腫を対象とした遺伝子解析を行った。日本と米国のThe Cancer Genome Atlas (TCGA)の初発膠芽腫のデータベース(分子遺伝学的背景や臨床情報)を用いて詳細な生存解析を行った結果、新たな予後不良バイオマーカーとしてEGFR, PTEN, CDKN2Aのゲノムコピー数異常を共有する分子プロファイルとして「Triple CNA」を見出した。さらにこの予後不良な遺伝子プロファイルの極端な頻度差が、日本と欧米間で見られる膠芽腫の予後格差の主たる説明因子となっていることを突き止めた。
|