本研究はがんの脳転移機序の解明のために、マウスモデルを作成し遺伝子発現やがん幹細胞マーカーを検討を行なった。 転移性脳腫瘍マウスモデルは、腫瘍細胞株の心腔内移植により転移性脳腫瘍が形成が確認されたが、手技の不確実性により安定したモデルの確立が困難であった。髄膜播種マウスモデルについては、腫瘍細胞株の脳室内移植により髄膜播種の形成が確認された。髄膜播種はIVISによるex vivoイメージング、蛍光顕微鏡により確認された。細胞株MDA-MB-231の髄膜播種マウスモデルを用いて、髄液中浮遊腫瘍細胞と脊髄髄膜接着腫瘍細胞からの RNAシークエンス解析により、多くの遺伝子発現差が明らかになった。
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