培養ラット脳血管内皮細胞(GPNT)に層流および乱流負荷をかけると、Nox4のmRNAの発現は乱流負荷においてのみ有意に発現が上昇した。またその他の炎症系分子については層流、乱流ともに 上昇し、特に乱流では強い発現の上昇を認めた。ラット脳動脈瘤モデルにおいて、Noxファミリータンパク質のうちNox4の発現のみ上昇し、免疫染色では動脈瘤にお ける頚部周囲の乱流が起こる部位に発現の上昇を認めた。GPNTに対し、Nox4の過剰発現を行うと、層流、乱流負荷にて最も強く発現が上昇する炎症系分子であるMCP1の発現が低下した。Nox4はMCP1抑制による動脈瘤の形成・増大の抑制効果があることが示唆された。
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