研究1:ステンレスピンへのアパタイトFGFコーティング作成法の確定 チタンインプラントに対する先行研究と同様の方法で、ハイドロキシアパタイトーFGF-2(Ap-FGF)コーティングをステンレスピンに対して実施、コーティングの溶解液をヒト骨芽細胞へ添加して、細胞増殖能の活性が得られることを確認するとともに、指摘FGF-2担持量を探索するために、さらに高い細胞活性が獲得できるFGF-2の担持量が得られるインプラントの作成方法として、従来の作成方法でコーティングを作成した後に、高濃度FGF溶液に浸漬を行い、タンパク担持量の増加と細胞増殖活性の向上が得られることを確認した。 研究2:非臨床POC取得:抗感染効果の検証とデバイスの最低保証強度・強度信頼性を明確にするWeibull解析を用いた力学データ評価 日本白色家兎を用いて、研究1で作成した、従来法のAp-FGF群、高いFGF-2担持量となるよう追加浸漬を行い作成したFGF+群と非コーティングステンレスピン群(SS群)、ハイドロキシアパタイトのみをコーティングしたAp群の4群の比較試験を実施した。 4週間後に力学試験および、感染の有無を評価、感染症の発生確率は4群間に有意差は得られなかったが、力学的評価はFixation Index(抜去トルクと挿入トルクの比)を用いて評価し、Ap-FGF群が有意に骨固定性の向上が得られることが確認された。チタンインプラントと層用の作成方法でステンレスインプラントにおいても骨固定性の向上が確認され、今後、臨床試験を計画する上で動物実験において優位性が確認できた。
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