HM-RCTを筋肉内移植後、経時的に原発巣と肺転移巣で、dormancyの状態をKi-67およびE2F4の発現で検討した。原発巣では、腫瘍形成初期でKi-67の発現が観察され、肺転移が増加する5-6週までにピークとなった。肺転移巣では、肺転移形成初期である3週では、Ki-67の発現はほとんど見られず、E2F4の発現が少数の細胞で認め、肺転移が増加・増大した6週では、Ki-67の発現が増加していた。 以上の結果、原発巣では腫瘍形成初期から、Ki-67陽性細胞が出現し、腫瘍の増大傾向が止まるとE2F4の発現細胞が出現し、腫瘍組織の一部に、dormancyが生じる可能性が示唆された。
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