| 研究課題/領域番号 |
17K16722
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| 研究機関 | 千葉大学 |
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研究代表者 |
石橋 克彦 千葉大学, 医学部附属病院, 助教 (20792964)
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| 研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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| キーワード | 周術期気道管理 / 声門上器具 / 小児麻酔 / スガマデクス / 声門狭窄 / フェンタニル |
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| 研究実績の概要 |
全身麻酔下の小児で声門上器具を挿入している症例で筋弛緩薬を使用することは多い。最近はロクロニウムの拮抗薬としてスガマデクスを持続投与することが日常的になってきているが、スガマデクスの投与により声門閉鎖を起こすという報告が散見された。しかし、スガマデクス自体に薬理学的に声門閉鎖を誘発する作用はなく、麻酔深度や鎮痛深度など様々な要因が絡んでいると考えられ、今回の実験系を組むこととなった。結果、スガマデクス投与による直接的な声門閉鎖効果は否定された。さらに、全身麻酔中の血中濃度モニタリングや声門の画像解析からスガマデクス投与直前のフェンタニル血中濃度が声門の開大度に影響を与えることが判明した。その結果をベースにさらなる実験計画を２つ立てることができ現在１つ目が進行中である。進行中の実験はスガマデクス投与方法の変化をつけ声門の運動の評価をするもので、もう一つの研究はフェンタニルの血中濃度に差をつけるものである。ふたつとも今まで行った研究と同じシステムを利用する予定である。
２次解析として自発呼吸の発生時の声門角度の変化と換気量等の呼吸パラメータを再検討した。その結果、自発呼吸開始時の声門閉鎖を起こす群の存在が認められたが結果的に声門閉鎖や呼吸トラブルにつながるものはなかった。ここからわかることは上気道トラブルにつながる声門狭窄パターンと安全性の高い声門狭窄パターンの存在である。現在、この結果をもとに新たな論文を執筆中で近日投稿予定である。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
当初は大学院生の一研究として企画され論文化が最終目標であったが、現在はその研究結果をベースに２つの新たな発展性のある研究が企画され、２次解析の論文も執筆中である。
現在、新規企画された２つの研究も結果次第ではさらなる発想、研究につながる可能性を秘めており、今後の広がりが期待できる。
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| 今後の研究の推進方策 |
まずは現在執筆中の２次解析論文を完成させ、同時進行で現在進行中の次の研究のデータを取る。
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| 次年度使用額が生じた理由 |
研究を行うにあたり、機材の購入に関してもともと自分の所属している病院の機材を代用して使うことができたため。
さらに、今年度ヨーロッパ麻酔学会にて２次解析の結果を発表する計画があったが、COVID１９の影響で渡欧しての発表はなくなり予算が余った。
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