伝達麻酔(以下、神経ブロック)の施行後に問題となる「反跳痛」の機序について、脊髄での可塑性変化が関連しているという仮説をたて解析を行った。0.375%ロピバカインを用いて坐骨神経ブロックを行った。行動学的実験で、ブロック効果が持続している時間では後肢逃避閾値の上昇が認められ、その後回復過程において一時的な閾値の低下を認めた。次に坐骨神経ブロック下に術後痛モデルマウスや骨折モデルを作成しShamマウスと後肢逃避閾値の変化の比較を行ったが、有意な差を得ることができなかった。そのほか、同様にCFAアジュバンドやカラゲニンを用いた炎症性疼痛モデルも作成したが、有意差を得ることができなかった。
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