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2019 年度 実施状況報告書

交感神経系による免疫系制御を介した重症患者の新たな治療戦略

研究課題

研究課題/領域番号 17K16727
研究機関信州大学

研究代表者

杉山 由紀  信州大学, 学術研究院医学系(医学部附属病院), 講師 (10468100)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2021-03-31
キーワード炎症 / コリン作動性炎症回路 / 脾臓 / 交感神経
研究実績の概要

交感神経系による免疫系の制御について、動物実験・臨床研究の双方において示され始めているが、その詳細なメカニズムについては明らかではない。交感神経・副交感神経のバランスは年齢や疾患により大きく異なることが知られているが、これらの影響がどのように免疫系に関与するかは知られていない。本研究では、手術や集中治療を要する重症疾患において、交感神経系がどのような影響を及ぼすか、年齢や疾患によってどのように変化するかを検討している。
前年度に引き続き、交感神経終末を破壊する6-hydroxydopamine(6-OHDA)を腹腔内投与して交感神経脱落マウスを作成し検討することとした。non-lethal doseのLPSを腹腔内投与し、経時的に血清を採取し、脾臓細胞の数と種類の変化についてflowcytometryを用いて検討した。高齢マウスの検討については、前年度同様に、その飼育中に病気やケガなどで死亡してしまうことも多く、マウス数の確保が難しかった。高齢になるほど個体差が激しくなるため、一定の見解を得られないということが高齢マウスの特徴ではないかという前年度の予想を支持するような結果となっている。交感神経系の関与をより広く検討するために、各種カテコラミン受容体の発現や機能の変化を検討できないか、文献ならびに染色条件、細胞内染色法の条件検討、real-time PCRによる発現量の変化に関する条件検討を開始した。細胞染色については、特にβ2受容体の染色を検討したが、染色条件が複雑で現在のところ信頼できるデータは得られていない。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

高齢マウスの確保困難に加え、研究代表者の臨床業務増加により多忙となってしまったこと、これに伴い、研究計画の見直しや試薬の再購入などに時間が必要となってしまったことが研究遅延の大きな理由である。

今後の研究の推進方策

高齢マウスの検討を縮小し、比較的若いマウスに関する検討ならびに違う病態への検討に変更する。

次年度使用額が生じた理由

マウス数の確保ならびに研究代表者の研究時間確保に難渋したことにより、予想以上に研究が進まず次年度使用額が生じた。翌年は研究時間確保の見込みがあるため、次年度使用額分をそこで補填して使用する予定である。

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公開日: 2021-01-27  

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