• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2020 年度 実施状況報告書

β遮断薬はICU-AWを予防しうるか

研究課題

研究課題/領域番号 17K16729
研究機関京都大学

研究代表者

瀬尾 英哉  京都大学, 医学研究科, 助教 (40782652)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2022-03-31
キーワードICU-AW / 敗血症 / カテコラミン / β遮断薬
研究実績の概要

集中治療の進歩により、敗血症の生命予後は徐々に改善してきた。しかし、集中治療室から生存退室患者における筋萎縮はしばしば経験され、さらにこれら筋力の低下 が患者の生活の質を大きく低下させることが知られている。社会の高齢化に伴い、敗血症による筋萎縮患者の増加が予測されるがその成因は明らかにされておらず、未だ積極的治療法は確立されていない。
そこで我々の研究グループではマウス由来筋芽細胞(C2C12)を用いた敗血症モデルを作成し、筋萎縮を増悪させる因子を同定し、その抑制方法を探索した。
結果、カテコラミンがIL-6,NF-κB,C/EBPδ,Atrogin-1経路を介してLPSによって誘導される筋萎縮を増悪させ、β遮断薬がその増悪を抑制することがわかった。現在さらに詳細な分子メカニズムの検討を行っている
本研究によって、敗血症時でのCU-AW発症機序の一端が明らかになるだけでなく、β遮断薬がその治療法となりうることを示すことができる。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

世界的なCOVID19の流行の影響もあるが、概ね修正した計画通りに進捗している。

今後の研究の推進方策

引き続き、メカニズムの詳細な検討を行う。
また、本研究はin vitro研究であることから、得られた結果が臨床の病態をdirectに反映するかについては疑問が残る。マウスを用いたin vivo実験で、in vitroとin vivoのデータの一貫性を確認するとともにβ遮断薬が臨床的に効果を発揮し得るかについても検討する計画である。

次年度使用額が生じた理由

新たに消耗品、材料を購入することなく実験を遂行できたことから、支出を生じなかった。
本年度、マウスを用いたin vivo実験の費用に充当する。

URL: 

公開日: 2021-12-27  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi