研究実績の概要 |
平成30年度は、平成29年度に取得した実測値からの推測でFrank-Starling曲線の基本となる近似関数SV=log10(LVEDVa)、そしてlog10(SVV)-SVI直線回帰から、実測値がどれだけ乖離するのかについて検証を加えた上で、平成29年度からの継続としてオフポンプ冠動脈バイパス術を受ける患者100名を目標としてデータサンプリングを行い、幅広い体格、性別、心機能、対処に関わる変動のデータを蓄積することで、経験値による修正アルゴリズムを組んで、より精度の高いFrank-Starling曲線の推測が可能となるようにした。 最終的には、確立したアルゴリズムに基づくプログラムをARMプロセッサを搭載したシングルボードコンピュータ(Raspberry Pi)に組み込んで、各種APWAデバイス(FloTrac/Vigileo system, Edwards Lifescience; PICCO 、プルシオンメディカルシステムズ社)や体表インピーダンス法にて心拍出量やSVVを算出できるより低侵襲性のモニタデバイス(Starling AV,IMI社)に汎用化して接続できるようにすることで、術中におけるFrank-Starling曲線の変動と現在の循環動態を表示できるモニタデバイスの開発を進めた。
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