研究実績の概要 |
本研究計画では、SAE誘発に関与するROSとMPTPに伴う脳内ミトコンドリア機能不全とに着目して、ROS-Bcl family-MTPT-apoptpsis/necrosisという経路を機軸としてSAEの誘発機序を明らかにするためにCyclophilin D遺伝子欠損(Ppif-/-)マウス(CypD KOマウス)を用いたCLP誘発脳症モデル(SAEモデル)を用いて解析を行う。 本年度は,実験の用いるためCyclophilin D遺伝子欠損(Ppif-/-)マウス(C57BL/6/Sv129を背景とする)とWild type(WT C57BL/6)マウスを交配させ,6-8週齢のPpif+/+ マウスとPpif-/-マウスの作成を行っている。 さらにCypD KOマウスにおけるSAEモデルの生存率および病理組織学的解析を第6-8週齢の雄性WT C57BL/6マウス(Wild群)とCyclophilin D遺伝子欠損(Ppif-/-)マウス(CypD KO群)を用いて回盲部結紮と盲腸1回穿刺(盲腸結紮穿孔法、Cecal ligation and puncture; CLP)による敗血症関連脳症モデル(SAEモデル)を作製し,モデル作製3,6,12,24,48時間後の生存率を評価すると共に2群における脳パラフィン切片(4μm)を作製してCelestainblue-acidfuchsin染色による大脳皮質、海馬CA1の神経細胞死の評価を施行し、Cyclophilin Dの生存率および神経細胞死に及ぼす影響を比較することを目標とした。 Wild群の生存率等の研究は行えているが,CypD KOマウスの安定した作成が途上であるため,CypD KO群の生存率の比較や病理標本作成は行えていない。
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