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2017 年度 実施状況報告書

神経障害痛に対するLactate Dehydrogenase阻害の鎮痛効果

研究課題

研究課題/領域番号 17K16763
研究機関大阪医科大学

研究代表者

藤原 淳  大阪医科大学, 医学部, 助教 (00773516)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2019-03-31
キーワードstiripentol / アストロサイト-ニューロン乳酸代謝経路 / 神経障害性疼痛
研究実績の概要

本研究は、神経のエネルギー基質の供給となるアストロサイト-ニューロン乳酸代謝経路(ANLS)に着目し、神経障害性疼痛の発現維持の解明を目的とした。抗てんかん薬であるStiripentolは、ANLSの乳酸脱水素酵素(LDH)を阻害することによりてんかんを制御していることが知られている。申請者らは、L5神経切断(L5SNT)により神経障害性疼痛を惹起させたマウスを用いて、Stiripentolの神経障害性疼痛に対する鎮痛効果および神経障害性疼痛に対するANLSの関係を検証した。疼痛評価として、von Frey フィラメントを用いた行動学的評価を行い、神経障害性疼痛によって活性化する脊髄後角のアストロサイトの形態変化を抗GFAP染色を用いた免疫染色により評価した。
(研究実施概要)
1) StiripentolがLDH阻害によって鎮痛効果があることを行動学的評価により明らかにした。しかし、免疫組織学的評価では、L5SNTモデルマウスの脊髄後角においてアストロサイトの活性を抑制しなかった。
2)ANLSが神経障害性疼痛に関与していることを明らかにした。
3)一般的に神経障害性疼痛に対して臨床使用されている他の抗てんかん薬とStiripentolの作用機序の違いを検証した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究実績に記載した通り、研究目的であるStiripentolの神経障害性疼痛に対する鎮痛効果および神経障害性疼痛のANLSとの関係を行動学的に評価し、検証することができた。また、免疫組織学的評価に関して、Stiripentolによる脊髄後角のアストロサイトの活性を評価した。しかし、結果をさらに裏付けるために、アストロサイトの活性評価方法を見直すことが課題として挙げられた。

今後の研究の推進方策

1)アストロサイトの評価として、脊髄後角の採取時間を再度検討し、免疫染色を行う。
2)脊髄後角また、アストロサイトの活性評価方法として、形態的変化でなく、アストロサイト活性時に発現する蛋白などの機能的な側面から評価する方法を検討する。
以上を検討し、今回の成果を雑誌論文および学会で発表予定をしている。

次年度使用額が生じた理由

研究が予想よりも円滑に遂行され、実験動物や消耗品の購入に計画していたほどの費用を要する必要がなかった。また、参加予定をしていた学会に参加することができなかった。その他の印刷に必要としていた経費が少額であったため、請求する必要がなかった。
次年度使用額は、研究成果論文作成費用および追加実験の費用に充てる予定である。

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公開日: 2018-12-17  

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