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2018 年度 実績報告書

免疫環境と分子診断を基に分類された転移性尿路上皮癌に対応した非臨床モデルの構築

研究課題

研究課題/領域番号 17K16776
研究機関筑波大学

研究代表者

河原 貴史  筑波大学, 医学医療系, 助教 (50758919)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2019-03-31
キーワード膀胱癌 / FGF-FGFRシグナル / 腫瘍内免疫環境
研究実績の概要

ヒト膀胱癌組織における体細胞変異と分子分類による評価:ヒト組織を用いてターゲットシークエンスを行い体細胞変異を検討した。またRNA-seqを行い網羅的発現解析を行い分子分類を行った。体細胞変異の頻度は筋層非浸潤癌においてFGFR3 44%、RAS 34% PIK3CA 24% TP53 14%であった。また筋層浸潤癌においてFGFR3 18% RAS 11% PIK3CA 27% TP53 50%であった。BASE47を用いた分子分類の結果は筋層非浸潤癌はluminal typeが90%、basal type10%に対して、筋層浸潤癌ではluminal typeが55% basal typeが45%であった
FGFR3変異と免疫環境との関連性の評価:FGFR3変異陽性例と腫瘍内免疫環境を評価するためCD8による免疫染色とRNA-seqによるCD8aおよびCD274発現値を評価した。FGFR3変異陽性例でCD8Aの発現および腫瘍内CD8陽性T細胞数は低くCD274の発現も低い傾向を示した
FGF-FGFRシグナル活性化別の腫瘍内免疫環境の評価:FGF ligandおよびFGF受容体 subtypeの発現とFGFR3変異との関連を評価した。FGF ligand subtypeとFGFR3変異例との間に関連性は認めなかった。FGF受容体subtype別ではFGFR3変異陽性例ではFGFR3の発現値が高く、FGFR1,4は低かった。膀胱癌でよく検討されているFGFR1およびFGFR3に着目し検討した。FGFR1の高発現例では腫瘍内CD8およびCD274発現が高い傾向を示しFGFR3変異陽性例と正反対の性格を示した
本研究の意義:FGF-FGFRシグナルは膀胱癌において治療標的と考えられている。FGFR1および3で異なる特徴を示すことは治療を行う上で異なった反応を示す可能性が示唆された

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2019 2018

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] FGFRシグナルの活性化機序により膀胱癌の腫瘍内免疫環境が異なる2019

    • 著者名/発表者名
      河原貴史、小島崇宏、黒部匡広、志賀正宣、田中建、神鳥周也、根来宏光、河合弘二、西山博之
    • 学会等名
      第28回泌尿器科分子・細胞研究会
  • [学会発表] Germline TP53 codon72 is associated with FGFR3 and RAS mutation and FGF signals in bladder cancer2018

    • 著者名/発表者名
      河原貴史、小島崇宏、木村友和、河合弘二、西山博之
    • 学会等名
      第77回癌学会

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公開日: 2019-12-27  

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