膀胱癌における遺伝子変異と免疫環境との関連を明らかとするため103名の膀胱癌組織をもちいて解析をおこなった。FGFR3変異陽性例ではCD8陽性浸潤細胞が少なく、TP53変異陽性ではCD8陽性細胞が多かった。分子分類ではbasal typeはluminal typeと比較するとCD8陽性細胞が多かった。FGFRのサブタイプのうちFGFR1,3に着目するとFGFR3高発現例はCD8陽性T細胞浸潤が少なく、FGFR1高発現例はCD8陽性T細胞浸潤が多かった。体細胞変異、分子分類、FGFRシグナルのサブタイプによる活性化機序により免疫環境が異なることを見出した。
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