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2018 年度 研究成果報告書

免疫環境と分子診断を基に分類された転移性尿路上皮癌に対応した非臨床モデルの構築

研究課題

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研究課題/領域番号 17K16776
研究種目

若手研究(B)

配分区分基金
研究分野 泌尿器科学
研究機関筑波大学

研究代表者

河原 貴史  筑波大学, 医学医療系, 助教 (50758919)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2019-03-31
キーワード膀胱癌 / がん免疫環境 / FGF-FGFRシグナル / 体細胞変異 / 分子分類
研究成果の概要

膀胱癌における遺伝子変異と免疫環境との関連を明らかとするため103名の膀胱癌組織をもちいて解析をおこなった。FGFR3変異陽性例ではCD8陽性浸潤細胞が少なく、TP53変異陽性ではCD8陽性細胞が多かった。分子分類ではbasal typeはluminal typeと比較するとCD8陽性細胞が多かった。FGFRのサブタイプのうちFGFR1,3に着目するとFGFR3高発現例はCD8陽性T細胞浸潤が少なく、FGFR1高発現例はCD8陽性T細胞浸潤が多かった。体細胞変異、分子分類、FGFRシグナルのサブタイプによる活性化機序により免疫環境が異なることを見出した。

自由記述の分野

泌尿器科領域

研究成果の学術的意義や社会的意義

近年膀胱癌でも免疫チェックポイント阻害剤が臨床応用されているが腫瘍内免疫環境の状態によって同薬剤の反応性が異なることが示されている。しかし、がん細胞の遺伝子変異や分子分類での腫瘍内免疫環境の関連は明らかとなっていない。今回の研究では体細胞変異および分子分類と腫瘍内免疫環境との関連に着目し、膀胱癌においてFGFR3遺伝子に変異を有する患者さんでは腫瘍細胞への免疫細胞浸潤が少なくTP53遺伝子に変異を有する患者さんでは腫瘍細胞への免疫細胞浸潤が多いことがわかった。また分子分類の違いにより免疫細胞浸潤が異なることを明らかとした。これらの結果は膀胱癌の個別化医療に向けての指標となることが期待される。

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公開日: 2020-03-30  

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