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2017 年度 実施状況報告書

クラインフェルター症候群により解き明かされるX染色体の精子形成遺伝子群

研究課題

研究課題/領域番号 17K16784
研究機関金沢大学

研究代表者

飯島 将司  金沢大学, 附属病院, 助教 (70749168)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2019-03-31
キーワードクラインフェルター症候群 / メチル化
研究実績の概要

当教室で過去に得られたゲノムDNAのうち非モザイク47,XXYと診断されている56例の検体を対象とした。56例のうち解析に十分なゲノム量がある50例につき、まず8例でバイサルファイト処理を行った後にメチル化特異的PCR法を用いてXIST遺伝子のメチル化の状態を確認した。XIST遺伝子はX染色体不活性化の中心的役割を果たす遺伝子として知られており、46,XY男性においてはメチル化は認めず、46,XXや47,XXYにおいてメチル化を起こすことが知られている。8例全例においてXISTのメチル化が確認され、47,XXY由来のゲノムDNAであることが確認された。引き続きChungらが2006年に報告したX染色体不活性化を回避する7つの遺伝子につきメチル化の状態を解析した。コントロールとしてillustra GenomiPhi DNA Amplification Kitをもちいて完全非メチル化DNAの調整を行い、同サンプルをCpGメチラーゼ酵素処理することで完全メチル化DNAの調整を行った。完全非メチル化DNAの確認にはXISTのメチル化が消失していることで確認した。7つの遺伝子(VBP1, TIMP1, TIMM17B, CACNA1F, MAOA, SUV39H1, TLR8)のそれぞれにつきプライマーを設計しメチル化特異的PCRを行っているが、コントロール(完全メチル化DNA)で増幅が安定せず、バイサルファイト処理およびプライマー設計、PCR条件の調整を行っている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

バイサルファイト処理、プライマー設計、PCR条件などの調整に時間がかかっている。研究をすすめるにあたり自ら予定していたエフォートが確保できていないこと、また同様に研究協力者のエフォートが十分に確保できておらず進行が滞っている。

今後の研究の推進方策

解析条件の最適化を進めるとともに、現在の方法ではサンプルのロスが多いため網羅解析への移行も検討する。メチル化解析による網羅解析は困難である可能性があるため、あらたに患者よりサンプルを得てcDNAを用いたマイクロアレイ等も検討する。

次年度使用額が生じた理由

当初の予定よりもやや研究が遅れているため、それに伴う消耗品の購入も遅れ、残額が生じている。引き続きバイサルファイト処理、プライマー設計、PCR条件などの調整が必要であるため、それにかかる消耗品・試薬類に充てる予定である。

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公開日: 2018-12-17  

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