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2018 年度 実績報告書

クラインフェルター症候群により解き明かされるX染色体の精子形成遺伝子群

研究課題

研究課題/領域番号 17K16784
研究機関金沢大学

研究代表者

飯島 将司  金沢大学, 附属病院, 助教 (70749168)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2019-03-31
キーワードクラインフェルター症候群 / メチル化
研究実績の概要

クラインフェルター症候群の表現型異常に余剰なX染色体が関与していることは明らかである。しかし、余剰X染色体上の遺伝子は全てが発現しているわけではなく、通常は不活性化を受けている。その中で一部の遺伝子群は不活性化を回避していることが分かっており、その不活性化回避遺伝子群が表現型異常の原因であると考え、本研究を立案した。クラインフェルター症候群(KS)の患者8名および対象として正常核型の男性4名、女性4名の末梢血より得られたゲノムDNAを用いてIllumina社のInfinium Methylation EPIC (450k)でマイクロアレイにて全ゲノムのメチル化状態を確認した。KS群とコントロール群とのβ値の平均値の差が0.2以下であるプローブの数は、女性コントロール群との間で19087中19070でメチル化の状態として99.9%の一致率であり、男性コントロール群との間で19087中13032で68.3%の一致率であった。サンプル間による多少の変動はあるものの、ほぼ同様の結果でありKSにおけるX染色体のメチル化状態は女性のX染色体のメチル化状態とほぼ同様であることが分かった。また、X染色体不活性化を回避している遺伝子群について、男性コントロール群のメチル化の状態によって取りうるβ値が変わるため、2群に分けて検討した。男性コントロール群でメチル化を回避しているプローブをβ値0.1未満と仮定し、KSでもメチル化を回避していると思われるβ値0.1未満をとるプローブは678個あった。男性コントロール群でメチル化を受けているプローブをβ値0.8以上と仮定し、KSでメチル化を回避していると思われるプローブのβ値を0.8未満と仮定すると2647個のプローブがあった。これらのX染色体不活性化を回避しているプローブに含まれる遺伝子群がKSの表現型異常に関与していると考えられる。

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公開日: 2019-12-27  

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