クラインフェルター症候群の表現型異常には余剰X染色体上の遺伝子のうち、不活性化を回避している遺伝子群が原因であると考えられる。クラインフェルター症候群(KS)の患者8名および対象として正常核型の男性4名、女性4名の末梢血より得られたゲノムDNAを用いてマイクロアレイにて全ゲノムのメチル化状態を確認した。X染色体におけるメチル化の一致率はKS群と女性コントロール群との間で99.9%であった。X染色体不活性化を回避していると考えられるプローブは3315個あり、このうちプローブがCpGアイランドに存在し、KSの表現型異常に関与していると考えられる候補遺伝子は117個であった。
|