研究課題
若手研究(B)
淡明型腎細胞癌に特化した独自の遺伝子変異パネルを作成し、進行性腎細胞癌5症例の癌ゲノムと血中遊離DNA(cell free DNA:cfDNA)のシークエンスを行った。全症例癌ゲノムに変異を認め、2症例(40%)でcfDNAに変異を認めた。cfDNAで同定した変異は癌ゲノムと同一のもののほか、癌ゲノムでは同定されなかった変異もあり、cfDNAの変異は腫瘍の不均一性を克服するバイオマーカーとなることが示唆された。
泌尿器科学
腎細胞癌には低侵襲かつ簡便な診断・モニタリングのためのバイオマーカーが存在しないことが課題である。本研究では腎細胞癌の中でも最も頻度の高い淡明型腎細胞癌に特化した遺伝子変異パネルを作成しシークエンスを行うことで、血中遊離DNAの変異を同定し得た。この結果を元に多検体を用いた解析を進めることが可能となり、バイオマーカーとしての臨床応用につながる点で社会的意義は大きいものと考えられる。