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2017 年度 実施状況報告書

膀胱ATPシグナルの上位中枢における調整メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 17K16791
研究機関大阪大学

研究代表者

上田 倫央  大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (40759528)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2019-03-31
キーワード膀胱ATPシグナル
研究実績の概要

膀胱求心性神経の入力部である脊髄L6において、神経活動マーカーであるc-Fosを発現した神経細胞についての解析を行った。ウレタン麻酔下にマウス膀胱内圧測定を行い、LPSやATPを持続膀胱還流させることで頻尿状態を作成した。ウレタン麻酔の排尿へ与える影響が弱まった時点(残尿量が低下し、排尿閾値圧が低下し、1回排尿量が通常状態(free moving)とほぼ同等に至った時点)である麻酔10時間後に、頻尿評価を評価した。その2時間後に、パラホルムアルデヒドによる経心臓的還流固定を行い、脊髄L5-S1を採取した。スクロース置換後に脊髄の凍結切片を作成し、c-Fosの蛍光免疫組織化学染色を行った。生食膀胱還流と比較し、LPSやATP膀胱還流では有意に頻尿(排尿間隔の短縮)を来たし、かつ脊髄c-Fos陽性細胞数は有意に増加した。また、c-Fos陽性細胞の分布を解析するために、過去の報告を参考に(Birder and de Groat, 1992)、脊髄L6を4分割し(medial dorsal horn(MDH)、lateral dorsal horn(LDH)、dorsal commissure(DCM)、sacral parasympathetic nucleus(SPN))、それぞれの領域におけるc-Fos陽性細胞数の比較を行った。すると、DCMにおいてc-Fos陽性細胞数が有意に増加した。次にATP受容体であるP2X受容体のノックアウトマウスを用いて、LPS膀胱還流によるc-Fos陽性細胞数を解析したところ、脊髄L6全体でのc-Fos陽性細胞数の増加はワイルドタイプマウスと比較し優位に抑制された。脊髄L6領域別でのc-Fos陽性細胞の分布解析では、DCMにおけるc-Fos発現が有意に抑制されていた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

順調に進んでいる

今後の研究の推進方策

予定通り実験を進める予定である。

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公開日: 2018-12-17  

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