オンコスタチンM(OSM)は、IL-6ファミリーのサイトカインであり、肺や皮膚の慢性炎症や動脈硬化を促進する働きがあることが報告されている。我々は、OSMが腎においても炎症を惹起し、尿路結石形成を促す可能性があるという仮説を立てた。本研究は、尿路結石形成におけるOSMの役割を解明することを目的とした、マウスを用いた基礎研究である。 本研究の結果から、OSMは、近位尿細管上皮細胞や間質線維芽細胞に作用し、結晶結合蛋白や炎症性サイトカインの産生を促し、尿路結石形成を促進することが明らかとなった。本研究結果は、尿路結石形成機序の解明や新規分子標的治療薬の開発に貢献できるものと考えている。
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