• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2017 年度 実施状況報告書

難治性前立腺癌に対するタキサン系抗癌剤とNFκB阻害剤を用いた新規治療戦略開発

研究課題

研究課題/領域番号 17K16816
研究機関東京医科大学

研究代表者

平澤 陽介  東京医科大学, 医学部, 助教 (10725310)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2019-03-31
キーワードNFκB阻害 / CRPC / DU145 / 前立腺癌 / 去勢抵抗性
研究実績の概要

In vivoでは、アンドロゲン非依存性および悪性度の高い前立腺細胞株であるDU145を使用して、細胞数を1×106個に調整して、Castrationを施行した6~8週齢の雄のnude BALB/C miceの背部皮下に移植し、皮下腫瘍モデルを作成した。作成したマウスを3群に分け薬剤を腹腔内投与した。グループ1:コントロール群、グループ2:新規薬剤投与群(4mg/kg)、グループ3:新規薬剤投与群(8mg/kg)とした。
薬剤は連日投与とし、腫瘍サイズの測定は3回/週行った。体重及び腫瘍体積についてプロットし、各々群間での腫瘍増大速度を比較した。その結果、薬剤投与群でコントロール群と比較して、腫瘍の有意な発育抑制効果を認めた。薬剤の投与量(4mg/kg, 8mg/kg)による腫瘍の有意な発育抑制効果の違いは有意ではなかった。
In vitroではホルモン抵抗性前立腺癌細胞株DU145に対して、新規薬剤を使用した際のアポトーシス誘導の有無をFACSにて確認している際中であるが、現時点ではアポトーシス誘導の有無を確認するまでには至っておらず、種々の条件を変更しながら、FACSを繰り返し行っているところである。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

薬剤によるIn vitroでの殺細胞効果と、In vivoにおける腫瘍発育抑制効果は無事に証明し得たが、薬剤の機序解明の実験で難渋している。FACSによるアポトーシスの有無確認が進捗せず、種々の条件を変更してやっている際中である。また、薬剤は想定とは異なる機序があるのではないかという意見もあり、異なるシグナル伝達をターゲットにした機序解明ができるかを含めて現在、検討中である。

今後の研究の推進方策

In vitroでは、腫瘍の殺細胞効果はすでに証明し得たが、薬剤の機序解明に関して研究が難渋している。まずFACSにてのアポトーシス誘導の有無を確認できず、種々の条件を変更してやっている際中である。また、薬剤はNFκB阻害を目的として創薬されたものであったが、他の実験にて、別の機序があることが明らかになっており、作用機序のターゲット自体を変更して、切り口を変えて機序解明に臨む可能性があり、現在、模索中である。別の機序を利用した機序解明のために、siRNAを用いたトランスフェクション実験とウェスタンブロット実験を今後予定している。
In vivoでは、薬剤の単独による腫瘍発育効果は無事に証明し得たので、今後、ドセタキセルなどを用いた既存の抗がん剤との併用実験を予定している。

次年度使用額が生じた理由

In vitroでの新規薬剤の機序解明目的の実験が想定より遅れており、それに伴いウェスタンブロット実験や免疫染色で、使用すると予定されていた必要な試薬などの消耗品の購入までに至っておらず、支出が大幅に減少したため、次年度使用額が生じた。平成30年度にてこれら試薬の購入の費用に充てる予定である。

URL: 

公開日: 2018-12-17  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi