PI3K/Aktシグナル経路はシスプラチンや放射線療法抵抗性に関連することが知られている。シスプラチン併用同時放射線療法を施行された進行子宮頸癌におけるPIK3CA遺伝子変異の臨床的意義を解明し、さらに分子標的薬の併用によるPI3K/Akt経路の抑制が同時放射線療法による奏効率や生存率を改善する可能性についての基礎データを取得することを、研究の目的とした。III~IV期子宮頸癌50例において、PIK3CA遺伝子変異は12%に認められた。臨床病理学的因子を解析し、子宮頸癌においてPIK3CA遺伝子変異は正常例に比べ、全生存期間とがん特異的生存率において有意な予後不良因子であった。
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