近年、種々の多因子疾患に対し全ゲノム関連解析(GWAS)が施行され、疾患感受性遺伝子が同定されている。これまでに申請者は、多因子疾患として知られている子宮内膜症に対してGWASを行い、子宮内膜症疾患感受性遺伝子としてIL1A遺伝子を同定している。また最近上皮性卵巣癌に対するGWAS研究においてIL1A遺伝子と内膜症関連卵巣癌との関連性が報告されており、子宮内膜症の癌化プロセスにIL1A遺伝子が重要な役割を果たしている可能性がある。本研究では内膜症疾患感受性遺伝子であるIL1Aに注目し、内膜症上皮及び内膜症関連卵巣癌上皮におけるIL1Aの機能解析を行うことにより、子宮内膜症の病態および癌化メカニズムを解明することを目的とする。 当該年度は、症例を収集し、データ解析を行っている。
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