研究課題/領域番号 |
17K16857
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研究機関 | 大分大学 |
研究代表者 |
竹林 兼利 大分大学, 医学部, 助教 (10794563)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 標的遺伝子 / miR-100 / MMP-1 |
研究実績の概要 |
今回の研究目的である子宮内膜症細胞において、hsa-miR-100によって制御されている標的遺伝子群を同定することを念頭に研究を行った。正所性子宮内膜間質細胞にPre-miR miRNA precursor-hsa-miR-100 (Ambion) をトランスフェクションし、hsa-miR-100を強制発現させる。Total RNAを抽出し、gene expressionマイクロアレイおよびIngenuity Pathway analysisを用いてhsa-miR-100の標的遺伝子について網羅的解析を行った。抽出された候補遺伝子群について、real-time PCR、western法などの手法を用いて、子宮内膜症間質細胞と正所性子宮内膜間質細胞、子宮内膜症組織と正常子宮内膜組織におけるmRNAや蛋白発現の比較を行い、実際にhsa-miR-100はSMARCD1を介してMMP1の発現を増強してさせていることが判明した。続いて正所性子宮内膜間質細胞を用いて、hsa-miR-100を強制発現させることにより、発現が増強している候補遺伝子の強制発現させることで、細胞遊走能、細胞の浸潤能を中心に機能解析を行うべく、invasion assay、scratch assayを行った。その結果正所性子宮内膜間質細胞にhsa-miR-100を強制発現させることにより、細胞遊走能、細胞の浸潤能の亢進を認めた。 以上のことから子宮内膜症細胞において、hsa-miR-100によって制御されている標的遺伝子群を推定することができた。30年度はこれらの推定を確証にするべきさらなる検証を行っていく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
組織の採取については卵巣子宮内膜症性嚢胞に対する手術時に、患者より文書による同意を得て子宮内膜症組織を採取することとなっているが、近年子宮内膜症治療薬の進歩により術前に子宮内膜症治療薬の投与を行うことが多く、実験系に用いる組織のサンプル数が減少しており、当初予定していた検体数を確保できていないこともあり予定していた実験よりもやや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
子宮内膜症細胞においてhsa-miR-100によって制御されている標的遺伝子群を推定することができているため、今後は子宮内膜症細胞、正所性子宮内膜間質細胞を用いて検証を重ねる。また子宮内膜症の移植モデルマウスの作成に着手する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
前年度に行う予定であった実験を完遂すべく、候補遺伝子の同定のための検証、また子宮内膜症の移植モデルマウスの作成について使用していく予定である。
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