卵巣がんは高率に再発し中でも早期再発は非常に予後不良である。我々は高異型度漿液性卵巣がんの早期再発バイオマーカーとなるDNAメチル化遺伝子として、公共データベー スを用いて解析を行いZNF671を同定した。計78例の自施設症例の卵巣がん検体でZNF671のDNAメチル化を測定したところ早期再発群で優位に高メチルであった。早期再発の予測に対するZNF671のメチル化の感度は82%であった。卵巣がん細胞株におけるZNF671ノックダウン実験では、細胞増殖能、浸潤能、遊走能が有意に増加することを見いだした。特に浸潤能および遊走能への影響は大きく、再発に関与する遺伝子として機能していることを示唆した。
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