研究課題/領域番号 |
17K16875
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
産婦人科学
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研究機関 | 山口大学 (2018-2020) 川崎医科大学 (2017) |
研究代表者 |
村田 晋 山口大学, 医学部附属病院, 助教 (00420521)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 双胎間輸血症候群 / 受血児心不全 / 右室流出路狭窄 / 心不全マーカー / ナトリウム利尿ペプチド前駆体 |
研究成果の概要 |
双胎間輸血症候群(TTTS)治療目的にレーザー凝固術を施行した症例で超音波による心機能計測(MPI)と羊水を用いた心不全マーカー(NT-proBNP)を測定し、受血児心不全の評価を行った。TTTS stage1ー3が21例(A群)、血流異常を認めるstage3、4が4例(B群)であった。両群間の受血児左室MPI中央値は0.49vs0.40、右室MPI中央値は0.49vs0.44で有意差は無かった。NT-proBNP/TP比(TP:蛋白濃度、ng/g)はA群1385 (153-3105)、B群3773 (1846-6450)でありB群が高値となった。NT-proBNP/TP比は有用な指標である。
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自由記述の分野 |
周産期医学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
双胎妊娠で一絨毛膜性双胎に発症する双胎間輸血症候群は、循環血液量が減少する供血児と、循環血液量が増加する受血児が発生する。受血児は血液量増加により心不全を来し易い。現在では胎児鏡下胎盤吻合血管レーザー凝固術が普及し、双胎間輸血症候群は胎児期に治療可能となり、生存率も向上した。しかし、レーザー凝固術後でも受血児心不全が治癒しないことがある。本研究では、受血児の心不全を超音波検査以外の手法で検出する検討を行った。結果、レーザー凝固中に採取する受血児の羊水の検討で術前に心不全が疑われる受血児は、心不全が疑われない受血児に比べ、統計学的に有意に心不全マーカーの数値が高値となることが判明した。
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