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2017 年度 実施状況報告書

癌特異的翻訳後修飾を受けたp53を標的とした頭頸部扁平上皮癌の免疫治療

研究課題

研究課題/領域番号 17K16884
研究機関旭川医科大学

研究代表者

大原 賢三  旭川医科大学, 大学病院, 助教 (20596308)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2019-03-31
キーワード頭頸部外科 / 悪性腫瘍 / p53
研究実績の概要

頭頸部扁平上皮癌の中で免疫原性が高いとされる中咽頭癌に的を絞り、旭川医科大学耳鼻咽喉科・頭頸部外科で新規に治療した2010-2014年の24症例の検体で免疫組織化学染色にてリン酸化p53の発現を検討した。その結果、約半数にあたる13/24例(54%)でリン酸化p53が陽性であった。total p53は過去の報告と同様に18/24(75%)で陽性であった。これによりリン酸化p53を癌免疫療法の標的とする妥当性が示唆された。

頭頸部扁平上皮癌を含む各種悪性腫瘍細胞株にてリン酸化p53が発現しているかウエスタンブロット法にて検討した。また、抗腫瘍薬(シスプラチンやドキソルビシン)にてリン酸化p53の発現量が上昇することが確認された。

過去に報告されているp53のヘルパーエピトープシークエンスを参考にして、リン酸化p53のヘルパーエピトープペプチドを選定した。選定したペプチドを用いて、健常人の末梢血単核球から分離したCD4陽性T細胞を刺激したところ、リン酸化p53を特異的に認識する(野生型のp53には反応しない)T細胞クローンが誘導された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究計画における昨年度の目標は、ほぼ達成されていると考えられる。

今後の研究の推進方策

平成29年に行った研究の継続と、平成30年度の研究計画に沿って研究を進行していく。

次年度使用額が生じた理由

購入計画と実際の注文に齟齬があった。次年度は計画に沿った試薬の購入を行う。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2017

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] 翻訳後修飾を受けたリン酸化p53ペプチド特異的T細胞の抗腫瘍効果の解析2017

    • 著者名/発表者名
      大原賢三, 平田 結, 長門利純, 熊井琢美, 小林博也, 原渕保明
    • 学会等名
      第35回日本耳鼻咽喉科免疫アレルギー学会
  • [学会発表] 翻訳後修飾を受けたリン酸化p53ペプチド特異的ヘルパーT細胞による抗腫瘍効果の解析2017

    • 著者名/発表者名
      大原賢三, 平田 結, 長門利純, 熊井琢美, 大栗敬幸, 小坂 朱, 永田真莉乃, 青木直子, 及川賢輔, 小林博也
    • 学会等名
      第106回日本病理学会総会
  • [学会発表] Induction of tumor-reactive T helper-cell responses by phospho-peptide epitopes from tumor protein p532017

    • 著者名/発表者名
      大原賢三, 野﨑 結, 熊井琢美, 長門利純, 原渕翔平, 永田真莉乃, 大栗敬幸, 小坂 朱, 及川賢輔, 青木直子, 原渕保明, 小林博也
    • 学会等名
      第76回日本癌学会

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公開日: 2018-12-17  

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