研究成果の概要 |
経口投与可能なTropomyosin-receptor-kinase B(TrkB)作動薬である7,8-Dihydroxyflavone (7,8-DHF)の前庭および蝸牛障害動物モデルに対する治療効果を検証した。GM性前庭障害モデル動物に7,8-DHFを経口投与すると前庭組織において膨大部神経の温存、前庭有毛細胞の自発的再生増加、有毛細胞-膨大部神経間のシナプスリモデリングがみられ、最終的に前庭機能が改善することが明らかとなった。一方、騒音暴露による蝸牛障害モデルにおいては、7,8-DHFによる騒音性難聴の改善効果はみられず、組織学的も有毛細胞の保護・改善効果は得られなかった。
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