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2019 年度 実績報告書

優性遺伝形式をとる遺伝性難聴に対する次世代シークエンサーを用いた網羅的解析

研究課題

研究課題/領域番号 17K16900
研究機関信州大学

研究代表者

岩佐 陽一郎  信州大学, 医学部, 助教(特定雇用) (10613002)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワード遺伝子 / 難聴 / 常染色体優性遺伝 / 次世代シークエンサー
研究実績の概要

本年度も前年度までに引き続き、日本人難聴患者DNAデータベースより原因遺伝子が特定できていない優性遺伝形式をとる遺伝性難聴家系の患者のパネル解 析を行った。具体的には、 Ion AmpliSeq Designerを用いて、過去に難聴関連遺伝子として報告のある148遺伝子のエクソン領域を増幅するプライマーセットを 設計する。AmpliSeqを用いたマルチプレックスPCR法により難聴 の原因遺伝子の全エクソン領域を増幅し、エマルジョンPCR を行ってビーズを調整し、 IonProtonシステムを用いて次世代シークエンス解析を行った。
その結果、約40%の症例で原因遺伝子変異を同 定することができた。原因遺伝子変異が同定された遺伝子には、TMC1遺伝子など日本人難聴患者では報告の無い原因遺伝子変異も見られた。 また、稀な原因遺伝子としてTECTA遺伝子、EYA4遺伝子、MYO6遺伝子、MYH14遺伝子などの原因遺伝子変異による難聴症例を見出すとともに、その臨床的特徴の詳細に関しても明らかにすることができた。
常染色体優性遺伝形式をとる難聴の場合、いずれの原因遺伝子による場合であっても先天性難聴の症例は少なく、大部分は遅発性の難聴であった。また、難聴の程度は軽度から中等度難聴の割合が多く、大部分が進行性難聴を呈することが明らかとなった。また、治療介入としては補聴器を使用している症例が多く、人工内耳の必要な重度難聴まで進行する遺伝子とそこまで重症化しない遺伝子があることも明らかとなった。本研究の成果は今後の治療・介入を考える上で有用な情報となることが期待される。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2020

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] A comparative analysis of genetic hearing loss phenotypes in European/American and Japanese populations.2020

    • 著者名/発表者名
      Walls WD, Moteki H, Thomas TR, Nishio SY, Yoshimura H, Iwasa Y, et al
    • 雑誌名

      Hum Genet

      巻: NA ページ: in press

    • DOI

      doi: 10.1007/s00439-020-02174-y.

    • 査読あり / オープンアクセス

URL: 

公開日: 2021-01-27  

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