優性遺伝形式をとる難聴は、先天性非症候群性難聴の10%程度であるとされており、比較的頻度の低い稀な疾患である。現在までに約30種類の遺伝子が同定されているが、家系ごとに原因遺伝子変異の種類や臨床経過が大きく異なるため、優性遺伝形式をとる難聴の臨床像は必ずしも明らかとなっていない。 本研究では、当研究室が管理する日本人難聴患者DNAデータベースより、原因遺伝子が特定できていない優性遺伝形式をとる遺伝性難聴家系をピックアップし、次世代シークエンサーを用いた網羅的遺伝子解析を行った。その結果、今回変異検索を行った207例中、86名(41.5%)に少なくとも一つの難聴の原因となりうる遺伝子変異を認めた
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