甲状腺未分化癌のマクロファージに関する報告はいくつかあったがあまり多くはなく日本の症例を使って甲状腺癌のマクロファージを確認したことに意義はあったと考える。しかし、自験例では未分化癌全てでマクロファージが多く存在したわけではなく乳頭癌など他の癌でも存在していたことから悪性度との関係は不明である。また甲状腺癌の細胞株を用いた遺伝子解析の報告はなかったため細胞株8種類を使いRNAシーケンスを行ったが、組織型によって遺伝子発現に特徴はみられなかった。つまり細胞株はその癌の特徴を表していないことがわかった。今後細胞株を使わない実験方法を検討することができるため意義のある実験であった。
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