背景:好酸球性副鼻腔炎の副鼻腔組織においてIgG4陽性細胞の病態生理学的特徴を検索した。方法:鈎状突起と鼻ポリープにおいてIgG4免疫染色を行った。結果:IgG4は主に形質細胞や形質細胞様細胞の浸潤において表現された。IgG4陽性細胞数は鈎状突起に比べて好酸球性副鼻腔炎の鼻ポリープにおいて有意に高値であった。血中好酸球数、組織好酸球浸潤数、CTスコア、血清総IgE値でも有意に正の相関を示した。I結論:我々の結果はIgG4の組織局在が術後治療も含めて慢性副鼻腔炎の病態生理に影響するバイオマーカーとして用いられる可能性を示唆した。
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