これまでの研究では、主に実験動物によって杯細胞過形成機構の解明が行われてきた。しかし、実験動物を用いた研究では、詳細な分子機序の解明が困難である上に種が異なるためヒトの病態を厳密に模倣することは難しく、病態解明ツールとして適さないと考える。本研究によって、iPS細胞から杯細胞過形成モデルを作製することができれば、実験動物の代替えとなる有効な杯細胞過形成モデルになり、杯細胞過形成機構を細胞レベルから追求していくことが可能になる。さらに、ヒトiPS細胞由来杯細胞過形成モデルを利用し杯細胞過形成機構を解明することができれば、ヒトに対して特異性の高い、新しい治療薬への開発に繋がると考える。
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