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2017 年度 実施状況報告書

頭頸部扁平上皮癌におけるJunBおよびAP-1遺伝子群の転移機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 17K16935
研究機関横浜市立大学

研究代表者

百束 紘  横浜市立大学, 医学研究科, 客員研究員 (80712794)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2019-03-31
キーワード頭頸部癌 / 遠隔転移 / AP-1遺伝子 / JunB
研究実績の概要

1)AP-1遺伝子群に発現調整される遠隔転移の制御に関わる候補タンパクの同定
当研究室が所有する頭頸部扁平上皮癌細胞株のうち,既報で述べた肺転移高形成細胞株に対しJunBおよびFosL1を標的とするsiRNAを導入しJunBおよびFosL1ノックダウン細胞を作成,それらを用いてプロテオーム解析を行った。RNAi効果がでない配列を導入した細胞をコントロールとしタンパク質発現量を比較し発現変動の解析を行った。その結果から我々は、HMGA1をAP-1遺伝子群に発現調整される遠隔転移の制御に関わる候補とした。
2)AP-1遺伝子群に発現調整される遠隔転移関連因子の同定と,その機能解析
HMGA1をターゲットとするsiRNAを頭頸部扁平上皮癌細胞株に導入し、RT-PCRでmRNAの発現低下およびWestern BlottingでHMGA1タンパク質の発現が低下していることを確認し機能解析を行った。複数の頭頸部扁平上皮癌細胞株を用いてinvasion assayを実施、遊走能の低下を認めた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

申請書に記載した計画のとおり候補遺伝子を同定し、機能解析で有意な差を得られた。しかし予定していたinvasion assayしか実施できていないため、migration assay含めた細胞機能解析を可及的に実施したい。

今後の研究の推進方策

昨年度末からCRISPR/cas9システムを用いてHMGA1を安定的ノックアウトした頭頸部扁平上皮癌細胞株を作成に取り組んでいるが、未だ作成に至っていない。ベクターの配列が最適ではない、標的遺伝子が細胞生存において重要な役割を果たしている、など様々な要因が考えられる。ベクターの変更や導入するRNAiの配列を変更あるいはその他実験手法の変更を検討しつつ、HMGA1以外の候補遺伝子の実験も並行して実施していく。候補遺伝子の安定的ノックアウトした頭頸部扁平上皮癌細胞株が作成でき次第、invasion assayならびにmigration assayによる遊走能および浸潤能の評価をおこなう。ワイルドタイプと比べていずれの能力とも低下が認めれた場合、作成した細胞株をマウスに投与し頸部リンパ節転移および遠隔転移において有意差が得られるか検討する。さらに臨床検体におけるAP-1遺伝子群および,同定した遠隔転移関連因子のタンパク発現検証の実験を実施する。

次年度使用額が生じた理由

当初購入を予定していた試薬やキットが想定より安価に購入することができたこと、予定していた実験migration assayを完遂することができなかったため次年度使用額が生じた。今年度は昨年度実施できなかった実験を行い、かつ他の候補遺伝子の検証実験に使用する計画である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2017

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Fra-1 promotes cell invasion and migration of head and neck squamous cell carcinoma2017

    • 著者名/発表者名
      Kae Sawakuma
    • 学会等名
      The 76th Annual Meeting of the Japanese Cancer Association
    • 国際学会

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公開日: 2018-12-17  

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