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2017 年度 実施状況報告書

コネキシン26変異難聴モデルマウスにおけるプログラム細胞死の異常と治療法の検討

研究課題

研究課題/領域番号 17K16946
研究機関順天堂大学

研究代表者

井下 綾子  順天堂大学, 医学部, 准教授 (00514762)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2019-03-31
キーワード先天性難聴 / コネキシン26 / GJB2遺伝性難聴 / プログラム細胞死 / Greater epithelial ridge / 細胞増殖
研究実績の概要

先天性難聴は1000人に1人と高頻度に発生し、聴力障害と言語発達に異常から高度なQOLの低下を示す。本研究では、日本人で最も高頻度で重篤な先天性内耳性難聴、GJB2(コネキシン26)遺伝子変異の難聴モデルマウスの組織学的評価にて病態を解明し、難聴の本質的な発症原因を探求と分子細胞レベルの治療法を確立することを目的とする。我々は、コネキシン26変異マウスのコルチ器におけるGreater epithelial ridge(GER)の過形成を確認し、内耳発達期のプログラム細胞死と細胞増殖の異常をすでに論文報告しており(Inoshita, BMC Genetics 2014)、本研究はその継続研究である。コネキシン26変異マウスに対してプログラム細胞死促進因子を投与することで、聴力と内耳形態が改善するか確認し、将来的な治療法の端緒となるか検討することを目的とした。
当該年度はコネキシン26の欠損によるコルチ器周囲細胞の異常の初期病変を解析するため外有毛細胞周囲の電子顕微鏡観察を行った。コネキシン26を欠損させた遺伝子改変難聴モデルマウスより蝸牛検体を作製し、水辺断面を持つ電子顕微鏡用切片を作製した。これらの解析の結果、外有毛細胞の外側壁ではcortical lattice やsubsurface sisternaeなどの超微細構造が崩壊していることが明らかとなった。
同病変がGJB2変異型難聴によるコルチ器変性の最初期病変である可能性が考えられる。このような最初期病変を制御することにより同疾患の治療法開発への発展が期待できる。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

マウスの繁殖状況が予定通りではないが、電子顕微鏡解析等の検体を作製し、解析を行っている。

今後の研究の推進方策

マウスの半初期規模と遺伝子タイピングの効率を高め、より多くの検体を解析用に使用することにより、より多くのデータ作出が期待できる・

次年度使用額が生じた理由

マウスの繁殖が予定通りに進まず、検体作製数が少なかったため消耗品の消費も少なくなった。
次年度はマウス繁殖とジェノタイピングを効率化し多くの検体作出と解析のために経費を使用する。

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公開日: 2018-12-17  

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