本研究では緑内障の鋭敏な進行評価と篩状板変化を詳細に捉えることを目的とした。 1.OCT(光干渉断層計)による進行評価方法の確立:OCTを用い神経線維の走行を考慮した黄斑部のセクターを作成した。長期経過を有する緑内障眼では、黄斑部全体よりもセクター毎の方が約7倍のスピードで進行しており、進行をより鋭敏に検出できた。 2.篩状板内の孔の抽出:良好な画像が必要不可欠であり、OCT4回スキャン施行した画像を重ね合わせ、一断面ずつ篩状板孔を手動で同定し、篩状板孔を抽出した。抽出した構造物の定量化を試みた。体積や断面積は正常眼よりも緑内障眼において有意に小さいことが分かった。
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