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2018 年度 実施状況報告書

ベイズ法を用いた視野測定の高速化

研究課題

研究課題/領域番号 17K16959
研究機関東京大学

研究代表者

村田 博史  東京大学, 医学部附属病院, 助教 (80635748)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワード視野 / Bayes統計 / 緑内障
研究実績の概要

東大病院通院中の原発開放隅角緑内障、前視野緑内障、もしくは正常眼30例54眼を対象とした。すべての対象は、過去に2回以上の視野検査の経験を有していた。除外基準は、緑内障以外に視力に影響を与える可能性のある眼疾患とした。
視野測定はHumphrey Field Analyzer (HFA) およびKOWA AP-7700を使用した。HFAの測定アルゴリズムはSITA standard、AP-7700はVBLR視野測定アルゴリズムを用いた。視野測定はHFA、AP-7700の順とした。テストグリッドは24-2を使用した。今回の研究では、mean deviation (MD)、pattern standard deviation (PSD)、測定時間について両アルゴリズムの比較を行った。
30例の年齢は62.9 ± 9.5 才(mean ± standard deviation: 以下同様)であった。VBLR視野測定アルゴリズムおよびSITA standardのMDはそれぞれ-8.0 ± 6.8 dB、-8.0 ± 6.9 dB、PSDは8.5 ± 5.1 dB、8.3 ± 5.2 dB、測定時間は5.2 ± 1.6分、6.1 ± 1.1分であった。Linear mixed modelを用いた解析では、MD およびPSDには有意な差を認めなかったが(MD:p=0.85, PSD:p=0.43)、測定時間は有意にVBLR視野測定アルゴリズムで速かった。(p=2.1e-7)
SITA standardとVBLR視野測定アルゴリズムのglobal index (MD, PSD)は同等であり、その点において、VBLR視野測定アルゴリズムは互換性のある結果を出力していると考えられた。視野測定時間ではVBLR視野測定アルゴリズムが勝っていた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

SITA-Standard、およびVBLR視野測定アルゴリズムを用いた第一回目の視野測定が終了した。測定時間において両者に有意な差を認め、VBLR視野測定アルゴリズムの優位性が示されたと考えられる。
この結果については5月に開催される日本視野画像学会で発表する予定である。

今後の研究の推進方策

SITA-Standard、およびVBLR視野測定アルゴリズムを用いて、再度同じ患者に対し視野測定を行っている最中である。これが終了することで、再現性の比較が可能になる予定である。終了は今年の秋を予定している。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2019

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Variational Bayes を用いた視野測定アルゴリズム2019

    • 著者名/発表者名
      村田 博史、藤野 友里、松浦 将人、島田 賢、朝岡 亮
    • 学会等名
      日本視野画像学会

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公開日: 2019-12-27  

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