研究課題/領域番号 |
17K16960
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
藤野 友里 東京大学, 医学部附属病院, 特任研究員 (20768254)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 緑内障 / 視野 / 眼科 / 光干渉断層計 |
研究実績の概要 |
本年に緑内障眼約1,500 眼で撮影された全ての光干渉断層計(ニデック社RS3000)による黄斑部、傍視神経乳頭部の画像を取得し、それぞれ網膜神経節細胞層厚、網膜神経線維層厚、視細胞層厚の生データ、およびハンフリー視野結果を取得した。これらのデータを用いて、光干渉断層計の測定結果およびハンフリー視野結果の特徴量を各々別個に独立して抽出するモデルを構築した。予備検証として、網膜神経節細胞層厚と網膜神経線維層厚に加えて視細胞層厚も勘案した方が、視野感度の推測に有利であることを確認し、論文投稿中である。 更に、中心10度網膜では上下半視野において、視野の各測定点が対応する視神経の位置が上下非対称であることを確認し、ハンフリー10-2視野(SITA standard 法)測定並びに光干渉断層計(ニデック社)による黄斑部、傍視神経乳頭部の網膜神経節細胞層厚、網膜神経線維層厚、視細胞層厚の測定をハンフリー視野10-2視野測定の前後3か月以内に、40 例80 眼の緑内障を測定した。これらの症例には視力、眼軸長(IOL マスター、Carl Zeiss Meditec)の計測を行い、現在論文投稿中である(2018年国際視野学会発表予定)。同時に、Bayes法による視野進行予測、且つ相互情報量を利用して視野を測定することが高速且つ正確な視野測定に有用であることが分かった(論文投稿中、2018年国際視野学会発表予定)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
データ取得、モデル構築とも順調に進行しているため。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き光干渉断層計(ニデック社RS3000)による黄斑部、並びに傍視神経乳頭部の網膜神経節細胞層厚、網膜神経線維層厚、視細胞層厚、ハンフリー視野計を用いた視野測定の測定を行い、症例数の増加を図る。 Bayes法による視野進行予測を利用し、且つ相互情報量を利用して測定順を最適化した視野計測プログラムによる視野実測検証を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
解析に用いるデータの環境整備、成果発表、英文校正費として使用する。
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