白内障の病態形成に関わるクリスタリン中アスパラギン酸やアスパラギン残基の非酵素反応には、触媒が必要とされる。そこで、触媒として乳酸やリン酸、酸化残基が働いているという仮説のもと、計算化学・物理化学的実験・生化学的実験を用いて研究を行った。 計算化学的検討では、乳酸触媒による活性化障壁が生理的条件下で反応が進行する値付近であった。これは、生化学実験により支持することができた。さらに、緩衝液の影響も確認できた。紫外線の影響については、UVを照射した試料のNMRスペクトルの変化を解析することで、アミノ酸の構造変化から明らかとした。
|