近年、マクロファージの様々な機能に注目が集まっている。本研究では、細菌性角膜炎において、角膜血管新生およびリンパ管新生に組織常在型マクロファージがどのように関連するかを明らかにすることを目的とした。本研究により、細菌性角膜炎では感染後期の単球性MΦがリンパ管新生に重要であり、組織常在性マクロファージは関与していないことが判明した。また、進展した角膜リンパ管は炎症の消退に関与していることが明らかになった。今回の結果では、組織常在性マクロファージの役割が血管新生リンパ管新生に直接的に関与していないことが判明したが、今後は角膜神経との関連について検討を続けていく予定である。
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