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2017 年度 実施状況報告書

マクロファージ除去による小腸移植グラフト生存延長の研究

研究課題

研究課題/領域番号 17K17001
研究機関大阪大学

研究代表者

児玉 匡  大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (60771045)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワード小腸移植 / 移植免疫 / マクロファージ
研究実績の概要

ラット小腸移植のグラフト延長について研究中。ラットの小腸移植に関しては異所性小腸移植法を採用。カフ法は使わず、直接ドナーの血管をレシピエントのそれぞれ大血管に吻合している。移植手術手技自体のスキルは向上を認め生存率は90%近くに向上を認めた。
投薬処置を施さないコントロール群での移植後のストマ生存日数は7±0.7(n=9)となり、これは、以前に当科で行った小腸移植実験で得られた生存日数とほぼ変わらない結果を得ることができた。
移植では抗原提示細胞によって移植グラフトがT細胞に抗原提示されドナー側の免疫機構が働き、最終的に拒絶を起こす。T細胞側を抑制する方法はこれまでに多数報告されているが、抗原提示細胞に着目した研究は少ない。そこで抗原提示細胞であるマクロファージを除去することで抗原提示を抑制し、獲得免疫を抑制し、最終的には移植グラフトの生存延長が期待できるのではないかという仮説を立てた。
マクロファージ除去剤であるクロドロン酸はマウスでの使用が報告されており、マウスでは20~25g/0.2mlの投与で90%近くのマクロファージを枯渇することが報告されている。これをとし、ラットの体重がおよそ10倍であるために単純に10倍量とした2mlをラットに投与し、24時間後に脾臓を摘出し、マクロファージをFACSで測定したところ、コントロール群と比較して約8割近くのマクロファージを除去できることが判明した。
上記のストマ生存日数を基準とし、マクロファージ除去群がこれを延長するかどうかを現在調査中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

小腸移植の技術は確立しており、今後、症例の十分な確保が可能である。
投与群と非投与群に分けて生存期間の延長の比較を行う。

今後の研究の推進方策

マクロファージ除去剤使用群と非使用群とを用いて小腸移植を行い、グラフト生存の延長を認めるかどうかを調べていく。グラフト生存の延長を認めればサイトカイン等の測定も併せて行っていく予定としている。

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公開日: 2018-12-17  

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