リンパ浮腫は進行性の疾患であり早期診断・治療が肝要である。そのためにはリンパ系の解剖を理解し適切に診断・治療介入することが重要となるが、正常なリンパ系の情報が少ないのが現状である。 今回、我々は新鮮遺体100肢において複数箇所にICGを注入しリンパ管造影検査を行った。上肢末梢から起こるリンパ流は下肢の知見をもとに5つに分類でき、さらに、それぞれのリンパルートを高確率で描出し得る注入部位を同定できた。さらにリンパ管に色素と造影剤を注入し、実際に解剖したりCT検査にてリンパ管の走行を三次元的に把握することで上記ルートの裏付けを確認した。
|