5例の患者(培養脂肪幹細胞付加脂肪注入:4例、純脂肪注入:1例)が本研究に含まれた。現時点で手術回数は3回が2例、2回が2例、1回が1例であり、再建完了2例、完了見込み2例、治療途中1例であった。粘弾性測定結果は、1例を除く4例は、脂肪注入により放射線照射後の皮膚の張りは増し、弾力性は増し、皮膚疲労効果は小さくなる傾向にあった。また体積測定に関しては、測定完了1例のみであるが、51.8ccの増加を認めた。しかし、健側の生検後の凹みに対しても脂肪注入を行ない、視診上明らかに形態の改善を認めているが、-8.8ccと体積が減少しているため、測定機器の誤差があり、より多い体積増加の可能性も考えられた。
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